プロシュート

暗殺チームのメンバー。スタンドはザ・グレイトフル・デッド
ペッシの良き兄貴分。ギャングの世界の厳しさを、身をもってペッシに教えた。
スーツの着こなしが粋な、勘の鋭い男。


元ネタは、イタリア語のprosciutto。生ハムの意。
生ハムは、豚のもも肉を塩漬けにして乾燥、熟成させたもの。




生ハムはよくメロンと合わせて食される。しかし、この組み合わせが苦手だという人は意外と多い。ひょっとすると、日本人の味覚に合わないのかもしれない。

私もこの組み合わせを、予てから疑問に思っている。甘いメロンに塩辛い生ハムを合わせる、これはスイカに塩を振って甘さを引き立たせるのと同じではないのか?つまり、生ハムである必然性を感じないのである。メロンに塩をかけて食えば、事足りることだ。

私は普段から食通を自負している男だ。そこで、より生ハムの良さを活かした食べ方を模索してみようと思う。


まず私が考えたのは、日本人の口に合う食材を使う、ということだ。日本人の口に合い、かつ主張し過ぎない食材。

そう、白米だ。

荒木先生の故郷、宮城県から「ひとめぼれ」を取り寄せ、竃でふっくらとおいしく炊き上げる。そして、フワリと丼によそい、薄く切った生ハムを敷き詰める。生ハム丼の完成だ。私は生ハムで米を包み込み、おもむろに口へと運ぶ…


不味い。ご飯の熱で生温かくなった生ハムはスゴク気持ち悪い。生ハムの良さが全く活かされていない。

私は箸を置き、途方にくれる。

今日の私はどうも調子が悪いようだ。碌なことを思い浮かばない。せっかく生ハムの良さを活かそうと思ったのに…


頭の中でプロシュート兄ぃの小言が響く

「『生ハムの良さを活かす』と心の中で思ったならッ!その時スデに行動は終わっているんだッ!」


そんなこと言ったって、しょうがないじゃないか。私の中のえなりが答えた。今は何も思い浮かばないんだ。

すっかり煮詰まってしまった私は、額に「冷えピタ」を貼った。こうすると、いつも良いアイデアが浮かんでくる。


ひんやりとして気持ちがいい。

凝り固まった脳がほぐされていくようだ。

そして私は重要なことに気づいた。


我々はみな「運命」の奴隷なんだ


そうだ。今、私が何も思い浮かばないのは「運命」なのだ。そのときが来れば、自然と生ハムの活かし方を思いつくはずだ。だから今日このまま、生ハムメロンの代案を何も提示しなくても、どうか怒らないでほしい。ついでにプロシュート兄ぃも怒らないでほしい。私が生ハムの活かし方を見つけられなくても、怒らないで欲しいのだ。しかたがないのだ。

なぜなら、人はみな「運命」の奴隷なのだから。





そこで、私はようやく…頭に貼っていた生ハムを剥がした。



タグ:食べ物

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